第7章 非暴力をすすめる

第7章 非暴力をすすめる
Chapter 7
Promoting Nonviolence

 2005年に、32の軍事対立が世界27の諸国で勃発し、軍事支出は1.2兆ドルにも上りました。これらの軍事衝突の41%はアフリカで起こり、41%はアジアで起こりました。(Project Ploughshares,2006) 毎日1000人もの人々が軍事的暴力のせいで死んでいます。(Control Arms,2006).
 毎日、世界では8億人もの人が飢え、2万8千人もの子どもが貧困のせいで死んでいます。

暴力に直面しつつも選択肢を探るOptions in the Face of Violence

 直接的あるいは構造的な暴力に直面した時、人間には三つの選択肢があります。何もしない、暴力に対して暴力で対抗する。非暴力で対応する。の三つです。
 抑圧、圧迫に対して何もしないことは、抑圧的圧迫的システムが拡大することを奨励するでしょう。行動することができない理由には、恐怖、無力感、無関心などがあるでしょう。対抗的暴力に訴える人々は、正義感に駆られて、あるいは自分自身の尊厳を守るためだと言います。しかし、暴力は犠牲者に怒りと苦しみを生み出し、危険な悪循環を始めてしまいます。一方で、非暴力は、「犠牲者を沈黙と無力感から解き放ち、理解と連帯へと向かう状況をつくり出します。非暴力は、悪循環を断ち、交渉へと扉を開く危機的状況を生み出すのです。(ML. King, Jr., 1963, cited in Holmes &Gan, 2005).

非暴力とは何か? What is Nonviolence?

 非暴力、あるいはアヒンサーは、他の人間を害することを拒否することです。なぜならば、いのちは聖なるものであり、絶対的な価値であるからです。それは人間は、変わることができるという信念から来ています。
 AKKAPKA(Aksyon para sa Kapayapaan at Katarungan / Action for Peaceand Justice (1987)は、非暴力を「原則」であると定義します。それは「人間一人ひとりに崇高な価値を見いだし、破壊してはならないものだと考える生き方であり、そのような方向へと変化するためのツールなのです。非暴力は、真実を追求し、正義と連帯の可能性、和解をつくり出そうとします。抑圧された人と抑圧者を、倫理的説得と、非暴力直接行動の実践と圧力によって解放しようとするものです。」

非暴力の原則のいくつかWhat are Some Principles of Nonviolence?

 マハトマ・ガンジーは、インドの人々を英国の属国から連れ出した人ですが、次のような信念を非暴力について持っていました。
・ 人々が収奪を受け入れる限り、収奪する者、されるものは不正義に絡めとられるのだが、一度収奪されるものがこの関係を拒絶したら、協力することを拒否したら、彼らはそれだけで自由である。
・ 非暴力と臆病は並び立たない。武器の所有は、臆病ではないとしても、どこかに恐怖の要素を含んでいる。
・ 一人の人間とその人の行動は、二つの異なるものである。罪を憎んで罪人を憎まず。
・ わたしたちが戦い返せば、わたしたちが破壊者とされ、彼らは遵法者となるだろう。
・ 目には目をは世界全部を盲目にする。
・ 非暴力は対立者たちを転向させ、理性の声に耳を傾けさせる力がある。
・ 非暴力は活用されている手段が、目指されているものと同じほどに純粋であることを求める。悪かける悪は善にはならない。

マーティン・ルーサー・キングJrはガンジーの原則に賛同し。さらに次のことを付け加えています。
・ 非暴力は対立するものを打ち破ったり、名誉毀損したりはしない。求めるのは友情と理解である。
・ 非暴力は不正義を打ち破ろうとしているのであり、人ではない。
・ 非暴力は憎しみではなく愛によって栄える。
・ 非暴力は苦しみを進んで受け入れ、迫害のなかでも規律を保てる力を要求する。
・ 非暴力は、苦しみは人を育て、超形成すると信じる。

過激な抑圧状況、極端な貧困や経済的不公平、人権侵害や抑圧にあっては、非暴力を信じることを人々に説得するのは難しいことです。そのような状況では憎しみと怒りが被害者、およびそのシンパを支配し、権力にある人々に対抗する武力闘争へと駆り立てます。ネルソン・マンデラも、彼のフラストレーションがもっとも高かった時期、南アのアパルトヘイトに対して「帝国主義者たちに聞かせるただ一つの言語は力である」と思っていたのです。

なぜ非暴力なのか Why Nonviolence?

 それは倫理的道徳的選択です。主要な宗教と哲学的伝統は、いのちの尊重について教えます。ジャイナ教では、賢人は「殺さず、殺させず、殺すことに同意しない」と教えられます。老子は、道教の始祖ですが、「武器は悪の道具であり、善き統治者のものではない」と教えました。仏教では、「不殺生」というのは、すべての仏教徒の行動の基盤にあるとします。すべての人は、仏陀の本質から生まれ、「他の命を奪う権利は誰にもない」と信じられています。
 ヒンズー教では、アヒンサーというのが最善の賜物であり、最高の教えだと考えられています。イスラム教では、「生徒也佑なく人のいのちを奪うものは、すべての人間のいのちを奪うに等しい」と考えられています。ユダヤ教では、信者たちは、「暴力の人を羨まず、彼の道を選ばないこと」を奨励されます。キリスト教では、刀を使うものは、遅かれ早かれ、それによって破壊されると教えています。
 破壊は、人間の法ではありません。(Gandhi, 1931). ジグムント・フロイトは1920年に、攻撃は、潜在的心理の安定さを守るために、他のものにとって変えるべき本能であると書いています。同様に、コンラッド・ローレンツは、1966年に、攻撃性は適者生存の進化のなかで、適応する機能を果たしていると示唆しています。しかし、1986年、スペインのセビリアでの会合に集まった世界の科学者たちは、攻撃性は、人間性に根ざすものだという前提に反対する声明を出しています。
 以下は、セビリア声明の要点です。

・ 戦争は避けられないものではない。何世紀もの間、戦争をしなかった文化がある。
・ 暴力的な姿勢は、人間に遺伝的に組み込まれているわけではない。遺伝子は、発達のための可能性を提供するが、その発現は生態系的社会的環境によって実体化するのである。
・ 人間は暴力的な脳を持っていない。わたしたちの脳神経的構成に、暴力的な反応することを強いるものは何もない。わたしたちがどう行動するかは、わたしたちがどのように条件づけられ、社会化されているかによって形成させている。
・ 生物学は、人間を戦争へと追い込むものではない。「戦争は人の心に始まる」のと同じく、平和も、そこから始まる。戦争を発明した同じ種が平和を創造することができる。その責任は一人ひとりのわたしたちにある。
セビリア声明は1963年にBandura, Ross & Rossが出した理論を支持しています。攻撃性は遺伝ではないが、社会化のプロセスの中で学ばれたものであり、学ばれる可能性がある。殺すことは人間の本質にはありません。人間は、通常の条件では、攻撃性よりも協力を好むものなのです。(SIPRI-UNESCO, 1997).

 非暴力は実際的な選択肢です。暴力のツールと結果は高くつくのです。 Stockholm International Peace Research Institute (2005)は、成果の軍事プログラムへの支出は一兆ドル以上に上ると報告しています。その41%が米国によって支出されています。武器に対する支出だけでも、アジア、中等、ラテンアメリカ、アフリカの諸国は、平均で年に220億ドルを支出しており、それだけで、すべての子どもたちを就学させることができる金額です。(Control Arms, 2006)

 非暴力は効果があります。非暴力直接行動のサクセス・ストーリーの古典的な事例は、マハトマ・ガンジーによって主導されたインドの英国からの独立、マーチン・ルーサー・キングJr.によって主導された1964年の市民権法と1965年の投票権法につながった運動でしょう。この法律によって、全米のどこでも、公衆の差別が撤廃され、黒人の参政権が認められるようになりました。

 以下は、非暴力のその他のサクセス・ストーリーです。
・ 1986年に、フィリピンは、世界を非暴力行動で驚かせました。人々は、フェルディナンド・マルコスの独裁政権を非暴力的な「民衆パワー」と呼ばれる行動で転覆させました。非暴力直接行動は、2001年に、不道徳で堕落した大統領だと思われていたジョセフ・エヒルキト・エストラーダを転覆させるためにも使われました。
・ 1988年に、チリの人々は、ピノチェト支持の「Yes」投票を打ち破ることに成功しました。ピノチェトは、15年間にわたる独裁政権をしき、何千人もの人々が拷問され、死刑にされ、追放されました。無残な襲撃が繰り返され、市民権は制限されました。出版社は閉鎖され、学校は査察されました。教会は、ピノチェトの犯罪を広く知らせる試みによって、チリの人々の惨状に対して国際的な注目を集めることに貢献しました。
・ 南アフリカの人々は、ネルソン・マンデラとデズモンド・ツツ司教のリーダーシップによって、1948年に「白人の優越性を維持」するために導入された人種隔離政策・アパルトヘイトを終わらせることに成功しました。1989年に当時のウィルヘルム・デ・クラーク大統領が対立グループに対する活動禁止令を解除し、政治犯を釈放し、メディアに対する緊急事態制限状態を終結させました。1994年にネルソン・マンデラが、南アの始めての黒人大統領になりました。
・ 中米で、オスカー・アリアスは、対話と非暴力的説得によって、ホンジュラス、グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグアの大統領を説得し、米国とソ連からの軍事援助の受け入れを止めることに成功しました。その他の項目も含めた平和協定が締結されたのは1987年のことです。中米は、二大勢力の冷戦の場であったのです。アリアスの非暴力方術は、それまでに、対立の紛争の最高潮にあっては20万人もの市民が死傷した中米に平和をもたらしたのです。(Arias, 2005).

非暴力直接行動とは何か What is Nonviolent Direct Action?

 ジーン・シャープは、2005年に198の非暴力行動のリストを出しました。非暴力行動は、抵抗、非協力、介入などを、直接的物理的暴力を使うことなく実践することで説得する方法です。
 以下に、シャープがあげている方法のいくつかを紹介しますが、多くは、世界のあちこちで、非暴力闘争の中で使われてきたものです。

図8 非暴力直接行動の例
非暴力抵抗と説得
-異議をとなえる人々に気づきをもたらすために

・ 請願
・ 横断幕、ポスター
・ ロビイング
・ 公務員につきまとう
・ 歌う
・ マーチする
・ 祈りのラリー
・ 擬似葬式
・ 反乱

非暴力非協力
-対立する勢力に対して、システムの通常のオペレーションを難しくする
・消費者によるボイコット
・ ゼネスト
・ 市民的不服従

非暴力介入
-対抗勢力に対し、直接的に対峙する
・シットイン
・ ハンガーストライキ

非暴力行動の目的地はどこか What are the Goals of Nonviolent Action?

 マーチン・ルーサー・キングJrは、8人の同僚の牧師たちにあてた「バーミンガム牢獄からの手紙」で1963年にこう書いています。非暴力行動は、不正義の状況をドラマ仕立てにし、問題に向きあわないことの不利益について圧力を高めるためであると。彼は、非暴力直接行動は対立勢力に交渉への扉を開けざるを得なくなるような、緊張と危機的状況をつくり出すのだとも言っています。
 加えて、非暴力直接行動は、被害者を沈黙と無力感から解放します。これは、立ち江波、チリの場合、顕著でした。彼らは何年もの間、沈黙のまま、苦しんでいたのです。非暴力直接行動は、すべての男性、女性、子どもが独裁政権を転覆させるために尽くすことを可能にしたのです。
 非暴力直接行動は、注目を集め、その結果、より広い幅の人々から支持を得るようにするものです。世界中から人々が、ヒンズー教徒が、英国政府に協力している軍隊からむち打たれ、抵抗もしないで地に倒れこむのを、観ているのです。世界の人々からの抵抗が、インドの英国からの独立を認めることを促進したのです。

非暴力直接行動のステップ What are the Steps in Doing Nonviolent Direct Action?

異なるグループには、異なる非暴力直接行動りステップがあります。非暴力社会変革のためのマーチン・ルーサー・キングJr.センターが「バーミンガムの牢獄からの手紙」から取り出したステップは以下のようなものです。第一段階は、不正義が存在することを確認するデータ集めです。情報を調査、収拾することは、どのような非暴力闘争でも大切な第一段階です。フィリピンで、エストラーダ前大統領を覆すためには、彼のマンション、妾、蓄積された富みについてのレポートや写真が助けになりました。それらは、フィリピン調査ジャーナリズムセンターによって集められたものです。
 次のステップは、問題についての人々の意識化です。公式的非公式的な教育が、被害者たちに、彼らの惨状を理解し、彼らがその状況から抜け出すことが可能であることを理解させます。現存する不正義について「対立勢力」の意識変革を行なうことは、彼らレベルからの共感を得るのに役立ちます。また、彼ら自身の変容のプロセスも助けます。
 第三段階は、母集団の組織化と連帯の形成です。不正義について知ることは、グループが形成され、非暴力闘争が始まれば、変化へとつながるのです。組織化は、不正義の状況分析、立場の明確化、反応の予測などを含みます。フィリピンの非暴力闘争には、さまざまな、まじめなものから笑いを誘うようなものまで、多様な組織が作られました。例えば、エストラーダを失脚させるために作られた組織の中には、TSE (Tsugiinsi Erap), PARE (Peoples’ Action to Remove Erap) and CODE RED (Resign ErapDali).などがありました。全体としてのリーチを広げ、影響力を高めるために、連合が作られました。(Dionisio, 2005).南アフリカでは、アパルトヘイト反対の闘争は、1983年の統合民主フロントUDFの結成につながりました。
 通常、非暴力闘争の最終段階は、さまざまな非暴力行動の実践です。この段階では、組織する側の創造力が、発揮されます。ガンジーが活用した有名な方法は、シンボルを焼くこと、ボイコット、マーチ、集会です。当時、人種差別されていたアメリカにおける市民権運動は、ランチカウンターでのシットインで有名になりました。マーチン・ルーサー・キングJrに率いられて、有名な「わたしには夢がある」というようなスピーチを広げる集会が行なわれました。チリの市民社会組織は、テレビの力を使って、ピノチェトが準備したplebisciteをサボタージュしました。フィリピンの人々は、マルコスと愚妻政権への抵抗を示すために祈りを使いました。
非暴力闘争の目的は、変革です。ジーン・シャープ(2005)は、4つの変革のメカニズムを上げています。

教え-学びあうのためのアイデア

・ 転向 対立者は非暴力行動の終結を見通すところまで来る
・ 受容 対立者は、転向はしないが、いくつかのあるいはすべての要求を受け入れた方がよいと結論を出した。
・ 非暴力的弾圧 対立者は闘争を続けることを厭わない。が、力が削がれたためにそうできない。
・ 非統合 対立者の力が単純に解消された

 毎日、暴力の状況はネガティブな影響を個人に対して及ぼしています。攻撃的な行為が増加し、戦争に対する無感覚が広がり、戦争が避けがたいと条件づけが行なわれるなどが、人々の暴力的な状況に曝され続けることの結果です。暴力を直接体験する人は、被害者を肉体的、感情的、心理的トラウマ状態に放置し、結果怒り、恐怖、不安が生まれます。
 教員たちは、学習者が非暴力の意義を認め、暴力に対する代替案として推奨することを学ぶようにできるでしょう。非暴力的な人間を育てるためのいくつかの提案があります。

◯ よき役割モデルを示す。いらいらする状況でのわたしたちの言語、表現、行動を精査する。わたしたちのリクリエーションやエンターテイメントをふりかえる。わたしたち自身の戦争に対する態度を点検する。学習者はスポンジのようなものである。彼らは、彼らの聞いたこと、見たことを吸収する。
◯ 生徒と平和的な学級のルールは何かを決める。ルールを決めるのに関わることで、生徒はそれに従おうという気持ちになる。リストを人が見やすい場所に掲示する。ルールが破られた時には参照する。
◯厳罰的な行動よりも平和的対立解決の技術を考えてみる。
◯よい行動を推奨し、報償し、認める。
◯怒りのコントロールの技術を教える。(深く呼吸する、10数える、動転した時は、祈りの言葉をつぶやく、など)
◯協力についての物語を話す。
◯生徒に愛国心と人類全体に対する心配りの両方を教える。狭く極端なナショナリズムは敵愾心を育ててしまう。わたしたちが一つの種に所属していることを強調することは、学習者が「いい奴」と「悪い奴」を単純に分けて考えることを止めさせることにつながります。
◯平和のヒーローについて話す。戦争のヒーローは、社会科のカリキュラムでは神格化されている。オスカー・アリアスOscar Arias, ローザ・パークスRosa Parks,アウン・サン・スー・チーAung Sang Suu Kyi,ニノ・アキノ Ninoy Aquino, デズモンド・ツツ司教Archbishop Desmond Tutu, ワンガリ・マータイWangari Maathai,アブドル・ガーファー・カーンAbdul Ghaffar Khan, フランツ・ジャガスタッターFranz Jagerstatter, などについて語ることで、バランスを取る。
◯学級やキャンパスにおけるいじめやその他の暴力について語り、行動をとる。
◯非暴力的とうそうについての映画やドキュメンタリーを見る。例えばガンジーなど。そして、生徒が非暴力のリーダーの信念、教え、原則についてふりかえりを行なえるようにする。
◯生徒に、非暴力について、そしていのちの尊重について、主要な宗教がどう教えているか、調べるよう伝える。いちばん好きな教えをポスターにするように伝える。

質問例
1.非暴力のリーダーたちのどの原則に一番魅かれますか。それはなぜですか。
2.これらの原則や教えは、今日の世界にも応用可能でしょうか。それはなぜですか。

◯生徒が彼ら自身の戦争反対の非暴力キャンペーン推進道具を作ることを許す。(ポスター、チラシ、スローガン、戯画、詩、歌、署名、手紙、その他)
◯関連する政治問題について「編集者への手紙」を学級で書く。よくできたものを主要日刊紙に送る。
◯生徒を国会に連れて行き、武器コントロールや地雷禁止などについてロビイする。
◯ケース分析を行い、ロールプレイする。暴力の状況を提示し、生徒に分析させ、それを非暴力的な方法でどのように解決していくかのロードマップを作成させる。状況に効果的に対応することができる方法を、一つ、演じさせる。
◯生徒に非暴力行動を推進する人をインタビューさせ、彼らの原則や提案しているテーマは何か、質問させる。
◯宗教的聖的指導者、非暴力実践者の思想について生徒とともに学んだ後、これらの人々からの引用リストを作成する。他の生徒に、誰がどれを言ったか、当てさせる。以下はサンプル。

誰が何を言ったかな?
すすめ方: 学級で、次の引用されている言葉を誰が言ったか知っている人を探す。このクラスメートに、あなたのリストの該当する部分に署名してもらう。あなたはあなたのリストに署名できません。一人の人は、あなたのリストには一度しか署名できません。

1.毒草を植えて、バラを咲かせることはできない。答え        署名      
2.武器は悪魔の道具、善き統治者のものではない。答え        署名      
3.怒りは怒りを生む。人を殺すことを知るものは、殺される。答え        署名      
4.平和はナショナリスト気取りと軍拡では達成できない。平和は基本的な人間のニーズに応えることによってのみ達成できる。答え        署名          
5.抑圧者も、被抑圧者同様解放されるべきである。なぜならば、いずれも人間性を剥奪されているのだから。答え        署名          
6.遠くで起こる暴力への無関心は、非暴力ではない。答え        署名          
7.人間の物理的構成は、平和的なものへの傾向を持ち、憎しみあるいは暴力に向いているのではない。答え        署名          
8.正義を成すための暴力は、非現実的であるだけでなく、不道徳である。非現実的であるというのは、すべてのものの破壊へと堕ちて行くからであり、不道徳であるというのは、転向するよりも、全滅させるものだからである。暴力は愛ではなく憎しみによって栄える。暴力はコミュニティを崩壊させ、兄弟愛を不可能にする。暴力は、それ自身を破壊して終わる。生き残ったものには苦しみを、破壊者には残忍さを造り出す。答え        署名          
9.悪かける悪は善ではない。わたしたちはわたしたちの蒔いた種から生まれたものを刈り取るだけだ。答え        署名          
10.あなたを害する人に報復してはならない。答え        署名          

(Answer Key: 1. Gandhi, 2. Lao Tzu, 3. !e Buddha, 4. Arias, 5. Mandela, 6. Dalai Lama, 7. Dalai Lama, 8. MLK, Jr., 9. Gandhi, 10. Jesus)

アクティビティの後、次の質問について話し合う。

・ これらの引用された言葉は、何をわたしたちに伝えているだろうか。
・ これらの教えは、今日的な状況にも当てはまるだろうか。

非暴力は現実的でお勧めの代替案です。なぜならば、それは力の根源そのものに挑むからです。シャープが言うように、人々が大きな数となつて政府への支持や協力を止めれば、権力は非統合、分裂します。さらには、現在進行中の技術革新は、世界の市民が、世界で起こっている残忍さを簡単に知ることができるようにしていくでしょう。そのために、国際的なメディアや国際的な非暴力非政府組織がすばやく反応し、人々を不正義に対して立ち上がるようにさせることが難しくなくなっています。政府は、残忍な政権に対しては、経済的特権を保留し、制裁を加えることをためらわなくなりました。これら、そして、その他の要因によつて、抑圧された人々は不正義に対して非暴力的に対抗する上で、より自由度を増していると、Ackerman and DuVall (2000)は指摘しています。
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# by PE2012 | 2013-06-21 10:42

第12章 Cultivateing Inner Peace 内なる平和を築く

第12章 Cultivateing Inner Peace 内なる平和を築く

これまでの章は、私たちが平和の文化を目指して努力するさいに必要な社会的・構造的変化に焦点を当ててきました。この章では、平和のための教育の重要な要素である内なる平和を築くことの必要性について見てゆきます。

内面と外部outer の変化
Patricia Mische(2000)は、内面の変化は外部の活動・作用を引き起こすinspires the outer workので わたしたちは 社会的な変化だけでなく、精神的spiritな変化も追求すべきだと説いています。彼女は「内的変化と外的変化は、全体の分かちがたい部分である」と結論づけています。
宗教に関係のない平和文学においても、宗教に基づく平和文学においても、この見方は幾度も繰り返されています。
確かに、わたしたちの内面の状態と外界でわたしたちが何をするかの間には、密接な関係があるというコンセンサスが形成されつつあります。
この調和consistency が 均衡のとれた/人格が統合したintegrated人間としての基盤となります。

内面の平和は何を引き起こすかentails
内面の平和を得ていることは、自尊心と自分自身の人としての尊厳を認識していることによって特徴づけられます。内面の平和によって、人は人生における挑戦に、心の均衡を保って立ち向かうことができます。なぜなら、大きな・長く続く不幸/不運にも関わらず 人は自分の固有の価値と目的を確信しているからです。
それゆえに人は、中毒、精神的な病、ほかの形の内面の不調和に、容易には屈せず、むしろ希望の感覚、自分自身の可能性への自信を持って、人生に挑んでいくのです。

個人の平和は、自分たちに直接的に向けられたネガティブな行為に対して ポジティブな方法で対応することを示唆します。
例えば、仕返しではなく許したとき、そして 他者がわたしたちを苦しめた痛みにかかわらず他者によいことを続けると、より健康な感覚を得ることa better sense of wellnessができます。
Jing Lin(2006)は、許しは内面の平和にいたる鍵であると言っています。
許しは、私たちの心を自由にし、ネガティブな行動energiesと意図の応酬に終止符を打ちます。
禅僧Thich Nhat Hanhの言葉は「自身の(心の)傷が頭から離れない」うちは、多くの人はその時点で満ち足りた感覚を得ることは難しいということを気づかせます。(Kessler,2001)
P134
Thich Nhat Hanhは、世界平和への鍵は「平和であること」の積み重ねであるという信念を持っています。彼は次のように言っています。しばしば内面が空虚なときがあり、わたしたちは忙しく活動して、ときに働き過ぎまでして、その空虚さを埋めようとします。しかし そうすることによって 幸福であるとか安心であるという感覚を得ることはできません。私たちの内部には、平和と暴力双方の種があり、どちらの種が育つかは、わたしたちがいずれを育てるかによっています。もし わたしたちが思いやりの種を栽培すれば、わたしたちの内面や周囲に平和を育みます。しかし、現代社会のさまざまな影響は、平和ではなく、むしろ暴力を育てると彼は指摘しています。それに対する均衡を保つ手段として、彼は呼吸法、瞑想、心を配ったmindful生活、あるいは、高い意識をもった生活をするといった、内面の均衡を高める技術を説いています。
さらに、彼は 思いやり、穏やかさ、深い傾聴を唱道しており、そしてそれらにより、調和を回復することができるのだと言っています。
そして最後にこうも言っています。「最も重要なのは、第一に 私たちの内部にあるネガティブな種を手当することです…もし わたしたちが平和であれば、幸福であれば 花のように開花するでしょう、そして家族のだれもが 社会全体が私たちの平和の恩恵を被るでしょう…平和であることは 平和を行うこと 平和を創造することの基礎なのです。」(BellerとChasa,2008)

チベットの人々の指導者であり 1989年のノーベル平和賞の受賞者である
The Dalai Lamaは、精神が穏やかで健康wholesomeな状態は心と体の健康に有益な影響をもたらすと言っています(2001)。反対に 恐れや怒りの感情は健康を損ないます。したがって、より幸福でより満ち足りた人生を送れるように、私たちはネガティブな感情の影響を少なくすることを学ばなければなりません。精神的指導者からのこれらの教えは 今日医療や健康の専門家によって支持されています。
さらにThe Dalai Lamaは 人々がより多くを手に入れたい、裕福になりたいという考えに取り付かれ、生活の中に他のことが入り込む余地がなくなると、「幸福の夢」を失う結果になると言っています。(Huntより引用2004)
したがって 人は成功して快適な人生を送っているように見えても 心配と不満と不確実さに苦しめられているかもしれません。
The Dalai Lamaは、人々が自分の肩書きや収入や財産以上の何かであるよう 励ましています。人々に、大切なのは社会的地位や外見ではなく、心の中や社会の中で平和を長続きさせるために何をするかであることを認識するように求めています。最後に、平和とは、単に暴力がないことではなく、満足、幸福、心の平穏tranquilityといったものを含み;同情と思いやり、そして恐れのない生活であると言っています。

世界の多くの宗教が、自分が他者にしてもらいたいと望むことを他者に対して行うよう、黄金律(行動の基本原理)として教えてきたことを思い起こすことはよいことです。この精神的なメッセージは、肝に銘じれば、次には個々人の平和personal peaceをもたらす 温和な関係の ひとつの源泉です。
このことは、まさに社会的な平和と個々人の平和にはつながりがあることを 私たちに教えてくれます。同時に、人が自分の平和を追求すると、それがコミュニティをより平和にすることに貢献するのです。
P135
このように、内なる平和を高めることは、単に内面を見つめることを意味するのではなく、決して自己中心的な手法でもありません。それは 信念、愛、希望、個々人のビジョン、可能性の内面の資源を強くして、それらを外の世界の平和を築くために使うことなのです。
内面の平和と外界の平和は お互いに育て合うのです。
自分の周りの暴力の現実を無視しながら 内面の平和を持てるはずはありません:暴力的な外側の状態は 必ず内面の状態に影響します。
この事実は 私たちに 内面の平和と外界の平和のために同時に働くのが最善であると確信させます。わたしたちは、内面の平和を育てなから、社会の平和のために貢献する向上心と努力を養って行く必要があります。

学びのためのアイデアTeaching-Learning Ideas
教育者として、わたしたちの仕事は 学習者が個々人の平和と社会の平和の間のつながりに気づくこと、それととともに個々人の平和personal peaceを養うcultivateよう励ますことです。
大切な問いについて 学習者が静かに熟考する時間を取り、それぞれの考えを2人組み あるいは 小グループで共有するのは、個々人の平和をする方法の一つです。
以下は熟考し議論するための問いのいくつかです。
1.苦しみや逆境に遭ったとき、内面の調和を保つために どのような反応が助けになり得ますか。
2.あなたは何を悩んでいますか、あるいは何を恐ろしいと感じていますか。
このなやみや恐れを解決するために どんなステップを辿ることができますか。
3.あなたが自分を傷つけた誰かを許したと想像してください。あるいは誰かを傷つけ、今許しを乞うていると想像してください。どんな気持ちがしますか。この感情をその前に感じた感情を比べてみましょう。
4.あなたに内なる平和をもたらすもの、もたらすであろうものはなんですか。
5.あなたは満足し幸福であるが 他の人はそうでないとき、どう感じますか。
6.黄金律についてどう感じますか、あなたの生活において それはどのような役割を果たしますか。生活に黄金律を当てはめると、どのような内面と外部の影響を経験しますか。

生徒に平和の歌を聞いてもらいます。それを聞いたあと 歌のメッセージについての自分の考えや感情を2人組みで話してもらいます。
以下のような問いができるでしょう。
その歌は あなたにとって意味がありますか/あなた自身の問題と関連がりますか。それはなぜですか。その歌には 内面の平和と社会的な平和のつながりが、はっきりと あるいは暗に 示されていますか。あなたはその歌が好きですか。
もし歌詞に書き換える必要があると感じる場合、どのように書き換えますか、それはなぜですか。のちに、自分の考えや感情を より大きなグループ/クラス全体で 分かち合ってくれるボランティアを募ることもできます。
P136
★Major spiritual and faith tradition4章の訳に統一
世界で多くの人に信仰されている宗教の教えを読み、それらが内面の平和を養うことについて何と言っているか理解することseeは価値があります。
この本の第4章の情報が利用できます。
例えば、多くの人に信仰されているmajor宗教すべてに何らかの形の黄金律があります。黄金律は基本的に 自分が他者にしてもらいたいと望むことを 他者に対して行うよう説いています。黄金律の実行applyingはあなたの生活に内面のあるいは個人的な平和をもたらすでしょうか。と生徒に尋ねるのもよいでしょう。
神や宗教spiritual and faith traditionの教えに則って善いことを行うことと、内面の平和を得ることの関連について 生徒によく考えてもらいます。
そして 生徒に尋ねます。思いやりを示したり、許したり、誰かと和解したり、その人が必要とするときに助けたり、信条や社会的な階層、民族性、肌の色などに関わらず他者を受け入れ尊重したのち、内面の穏やかさや満足や平和を経験したことがありますか。
自分自身の経験から あるいは、読んだり、聞いたりした他者の経験から、どのような結論・洞察を導きだしますか。
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# by PE2012 | 2013-05-14 10:44

第11章Caring for the Earth地球に関心を寄せる。大切に扱う

第11章Caring for the Earth地球に関心を寄せる。大切に扱う
p125
わたしたちの惑星地球が 人類が生き延びることができる資源にめぐまれたのは信じられないほどのことです。
生きてゆくために必要なもの全てが母なる地球からの贈り物です:呼吸するための空気、食べるための食物、飲むための水 そして逃げ込んで守られる家。
残念なことに、人類は、わたしたちを養ってくれる惑星地球を豊かにするnurture代わりに、地球が生命を維持する能力を損ねてきました。
今日、数多くの生態系の課題ecological concernsが、地球の生命維持システムの破壊につながる脅威となっています。

環境問題/環境に関わる重大事 environmental concerns
空気、大地、水の汚染が地球を悩ましていますhaunt
大気汚染は、空気が、ガス、煙、塵、臭気を大量に含むときに発生します。
大気中の有害な物質の例としては、農薬、硝酸系肥料、産業活動と運輸に用いる石油製品から出る重金属やガスがあります。
水質汚染は、有害な化学薬品や異物による水の汚染です。これらには農業で用いる肥料や農薬;家庭から出る廃水;化学工業の生産過程で用いる鉛・水銀・重金属による汚染を含みます。

世界保健機構(WHO)によると、世界で年間300万人が大気汚染で亡くなり、160万人が屋内の空気の汚染で亡くなっています(BBCニュース、2004.12.03)。
一方、水質汚染では、毎年1500万人の5歳以下の子どもが亡くなっており、マラリアのような昆虫を媒介とする病気では毎日150~270万人の子どもが亡くなっています(UNEP,2001.3)。

地球温暖化は 大気圏での温室効果ガス、特に二酸化炭素とメタンの増加による環境問題です。とりわけ、石油・石炭といった化石燃料の燃焼や森林火災が その原因になっています。木の伐採は、大気圏から炭素をとりのぞくという自然な手段を破壊することになります。地球温暖化によって 多くの種が絶滅したり、農業生産力が低下したり、海面上昇による低地の浸水したりする恐れがあります。世界で多量の炭素を排出している国は、アメリカ合衆国、EU諸国、中国、ロシア、日本、インドです(BBCニュース、2005.7.04)
p126
森林破壊は、たとえば 木材の利用、開拓、土地利用のために森林を破壊することです。森の木の伐採によって動物の生息地が破壊され、希少な種の絶滅につながります。森林破壊は水質・水の供給の悪化;河川の氾濫;大気汚染;地球温暖化;土地の侵食と:資源の欠乏の原因になります。

砂漠化は 人間の活動や干ばつや洪水などの気候変化climatic eventsによって 土の生産力が次第に失われることに関係があります。pertain to失われた表土がもとにもどるには 何世紀もの年月がかかります。砂漠化の原因となる人間活動には、不適切な農業実践、過度な放牧、森林破壊があります。
1990年以来、およそ600万ヘクタールの土地は毎年砂漠化し 420億USドルの収入減が発生しています(www.ifad.org)。砂漠化の重大な影響は、食糧の不安定な供給と生計の手段を失うという形で現れています。
国際農業開発基金は、2007年 農村に住む貧困者の75%が農業で生計を立てていると報告しています。

軍隊の環境への影響
環境は、戦争があると長らく混乱状態におかれることになります。
戦争は生態系を破壊します。たとえば、1991年の湾岸戦争のとき、6500万バレルの石油が流失し、何千もの海鳥を殺し、水と混じり合いましたseep through(Engler,2002)
長崎と広島は 今もなおアメリカ合衆国が1945年に投下した 原子爆弾の放射能の影響をうけていますreel from。
ジュネーブの国際平和ビューロー(IPB)は、地雷とクラスター爆弾のような不発弾は世界の多くの地域で農業の衰退の原因になっていると報告しています(2002)IPBは また、ベトナムはベトナム戦争によって もとあった森林面積の80%以上を失ったと報告しています。

軍事活動は また 環境破壊の最大の原因の一つです。世界の兵器は地球上最大の汚染源です。(平和のための科学、カナダIPBによる引用, 2002)軍事産業の発展と兵器開発のための実験によって非常に大量scandalous amountsの有害廃棄物が生み出されてきました。IPBはオゾン層に放出された有毒ガスであるフロン113の3分の2以上が世界中の軍隊によるものだと報告しています。

軍隊は資源の最大の消費者でもあります。例えば、毎年何100万バレルもの石油が軍事活動に使われています。合衆国一国をとっても2006年に1億8000万バレルを使っています。これは1日に49万バレルの石油を消費しているということです。合衆国国防省が2006年1年に消費したエネルギーは、人口1億4000万のナイジェリアのエネルギー消費量とほぼ同じです。P127
国際平和ビューローは、世界の航空機の燃料の4分の1は軍隊によって消費されている、また軍事活動には石油、爆発物、溶剤 その他有毒物質が使用されていて、不適切に取り扱われれば環境に漏れ出す可能性があると報告しています。
さらに、武器に利用される鉄と鋼鉄/スチールは世界全体で9%、アルミニウム、銅、ニッケル、プラチナの利用は発展途上国のこれらの鉱物の需要の総量を上回ります。(環境研究所Environmental Studies Institute 引用年記載なし)
P127
1987年のブルントラント報告は、軍備増強militarizationと環境への重圧environmental stressとの関連性を指摘しています。
報告書は、環境への重圧は対立の原因にも影響にもなり、武装対立の危険性は資源の減少につれて高まるとしています。また、武装対立は持続可能な開発の障害になると断定しています。持続可能な開発とは、将来世代のニーズを満たす能力を損なうことなく、今日の世代のニーズを満たすような開発です。したがって、地球をケアすることが平和へ通じる明確な道なのです。

共有物を大切に扱う
わたしたちにはみな共通の家があります。「共有物の悲劇」は共有物を大切に扱うことで変えることができます。世界の生態系は相互依存的なシステムであり、政治的な境界は地球の生き残りには関係ありません。わたしたちの地球はますます危うくなり、人類の幸福well-beingと安全も危機にさらされでいます。
この惑星でのわたしたちの生存のために緊急に協力しなればなりません。

幸いなことに、地球を護る努力はなされています。

汚染に関して、窒素、硫黄、フロンガス/クロロフルオロカーボンの排出規制と二酸化炭素のような温室効果ガスの削減に関する国際的な議定書に各国が署名しています。
海洋法も作られました。ここでは商業活動、環境、海洋資源の管理についてガイドラインを設定し、世界の海を利用するにあたっての各国の権利と責任を定めています。固形廃棄物の管理は複数の国が各々の国内で実践しています。

気候変動への取り組みを進めるため、1997年京都議定書が採択signされました。
ここでは、温室効果ガスを放出している国々が放出削減に関与するよう2010年という期限を設けました。温室効果ガスの放出が多い6か国の内1990-2002(www.bbc.co)間に目覚ましい削減を達成したのはロシアのみでしたが、京都議定書を180か国が批准し 地球を護るための協力が可能であるというメッセージを送りました。

森林の減少問題への取り組みを進めるため、世界の各地で大規模な森林の再生が行われています。アジアでは5ヘクタールの開墾地ごとに1ヘクタールの植林がなされています。(Galang他,2003)非政府団体と学術機関が森林破壊の影響について啓発の担い手になっています。複数の国で森林伐採の禁止が強化されています。
P128
1996年 農地を保護するため、国連砂漠化対処条約が発効し2002年段階で179か国が締約しています(www.unccd,int)
国連環境プログラムの報告では、アフリカの灌漑されていない耕地drylandsの73%が砂漠化の深刻な影響をうけており 1年におよそ900億米ドルの収入減を生じています。したがって砂漠化の影響についてコミュニティの人々を啓発する積極的な努力がされています。それに加え、今日では世界各地で多くの農業従事者が土の栄養価を維持するために有機農業を実践しています。

軍備強化の環境への有害な影響に対処するために 新たな取り組みが始まっています。オタワ地雷禁止条約は 対人地雷の除去を目的に採択されました。条約は1999年1月に発効しました。軍縮情報機関The Arms Control Association の報告では2008年6月1日現在、156か国が批准または加盟しています。
政府によるもの非政府組織によるものであれ、環境への軍隊の影響についての国際的な議論がされてきましたし、現在でも続いています。

学びのためのアイデアTeaching-Learning Ideas 
・環境からの反撃ecological backlashを避けるために、Miriam College環境学研究所では、環境は「なりゆきに任せる」べきであるという立場をとる人たちに「自然は独自の産物と生成過程をもっている」と説得しています。生徒に自分の好きなスナックとその原料のリストを作ってもらいます。そして好みのスナックの代わりになる 自然な製品を考えてもらいましょう。例コーラの代わりにbuko(ココナッツジュース)
・もし生徒が ビンゴゲームに慣れていたら「森のビンゴ」を創りましょう。生徒にビンゴのチャートを1枚ずつ配り、1マスの中に1つ 森林から得られる資源を書いてもらいます。教師自身が記入したビンゴの項目を次々読み上げflash、教師があげた項目と共通の項目が最も多かった人が勝ちとします。ルールをスクエアビンゴ・ストレートビンゴ(どのようなバリエーションかわかりません)に変えてもよいでしょう。ゲームのあとで、わたしたちが森から得られることができる資源や、木を切り続けることによるマイナスの影響について話し合います。
・生徒に、自分自身を環境保護の行動に向かわせる どんな環境分野の重要な根本方針があるかを尋ねます。各自の行動指針を記述してもらます。行動指針を調べるにあたり、環境保護問題専門家であるアメリカ人のBetty Commoner、フィリピン人のAngelina Galangと Donna Reyesの名前を参考にあげるとよいでしょう。


P129 活動のための資料:囲み
7つの環境についての基本原理(Donna Reyes、Miriam P.E.A.C.Eによる)
1.自然が最も知っている
自然のプロセス/循環の中断は いかなるものであっても、環境に有害な影響を及ぼします。わたしたちは、自然のプロセスと産物を、できる限り現状に近い状態に 保たなければなりません。
2.生命の全ての形が重要である
生物の多様性は 生態系の安定性に寄与します。生態系のバランスを維持するために、種と生態系の保存が ともに生きるうえで極めて重要です。
3.あらゆるものが 他のあらゆるものとつながっている
生態系のさまざまな要素の入り組んだ結びつきは、複数の構成要素を結びつけ一つの機能集団を創ります。人間は自然との相互作用がどのように生態系を変えるかを観察し認識しなければなりませんcognizant。
4.すべては変化する
生物物理学の世界で 変化は自然に起こります。しかし気候変動のような人為的な/人間が引き起こした変化は 有害な影響を与える可能性があります。人為的な変化は悪影響を最小限にするよう管理しなければなりません。
5.すべてのものはどこかへ行く
消費による副産物は環境に戻ります。したがって分解できない物質は陸や海の生息地を汚染しないように 減らしたり 分離したり 再利用したり リサイクルすべきです。
6.わたしたちの地球は限界があります
わたしたちが必要なものは 自然によって あり余るほどの量の中から与えられています。しかし いくつかの資源は過度に取り出され もとに戻るのに時間がかかります。わたしたちは自分が必要なだけ買ったり 消費したりしなければなりません。
7.自然は美しい わたしたちは神の創造物の執事です。
人間は神の創造物の所有者ではありません。世話人なのです。
P130
・環境についての映画を見ましょう。
原住民が土地や資源をどのように見ているかを描いた “Pocahontas”はよい一例です。
生徒に以下の北米先住民族Suquamish族のSeattle首長の言葉を見せ、グループから感じたことや反応を引き出します。

囲み:
「どのように 空を買ったり 売ったりできるだろうか、
大地のぬくもりは?
そんなこと わたしたちには思いも及ばない。
空気の新鮮さ、水の煌めきが わたしたちのものでないなら、あなたは、どうして それを買えようか。
地球のどの部分も わたしたちには神聖なのだ」

・生徒が 持続可能な開発の概念が理解でき、ものごとを大局的perspective-takingに見るスキルを学ぶことができる ロールプレイをしてみましょう。
1.以下の物語を読みましょう。
囲み内:
Bolinganの町は あなたの地方で最も美しいところの一つです。西側は澄んで汚れのない海です。南部は果樹が巡る青々と茂った森が自慢です。北は牧草地に利用されている丘が点在しています。Bolinganの住人にとって、セメント工場がこの地に建設されるまでは、ここでの生活は静かでよいものでした。
Buiセメント工場(BCF)創業にあたってBolinganの人口の5%にあたる人を雇いました。しかし創業とともに汚染/公害も始まりました。工場廃棄物は川と海に流されました。空気はよい香りから悪臭に変わりました。住人は、家具の表面、窓枠、カーテン、床などそこら中に粉塵を目にするようになりました。
住人は呼吸困難と慢性的な咳を訴えはじめました。
市民組織であるThe Samahan ng Mamamayan ng Bolingan(SMB)は、これ以上この事態を受け入れられないと表明し、市長と市の高官に直接会うためconfront市庁舎に集まることを決めました。

◇地方政府の見方・観点
地方議会はBCFの建設に賛成しました。Bolinganの町にとって雇用と税収がおおいに期待できるからです。
BCFは直ちに数多くの住人を雇いました。それがなければ 彼らに仕事はありませんでした。BCFが納める税金は、道路や橋の建設に使われることになっています。
Bolinganの美しさは、エコ・ツーリズムの場として大きな可能性があります。
しかし アクセシビリティに課題があります。道路はコンクリートではなく 橋は老朽化して弱くなっています。実際のところBCFは、政府がインフラ整備のプログラムを開始できるように50万ペソの寄付をしてくれました。
地域の人々の暮らしが大変向上すると信じて、あなたはこの第一歩を歓迎しました。
あなたは、Bolinganを国の主要な観光地の一つにしたいと考えていて、BCFの建設は町の発展と近代化のための下準備であると確信しています。

◇Samahan ng Mamamayan ng Bolingan(SMB)
あなたはSMBのメンバーです。市長と市の高官にBCFの休業を要求するために話しをしようと決断しました。BCFは住民の健康と生態系の保全にとって危険を引きおこすからです。あなたは、BCFが環境遵守資格(ECC)を取得しているか否か疑っています。秘密情報のルートから BCFが莫大な寄付をしたことで 地方政府から許可を得たと聞きました。寄付の理由は あなたは知りません。
あなたは町の環境の安全性を危険にさらしたくありません。あなたは市長に会って工場を休業するよう言うつもりです。BCFが人々の暮らしを成り立たなくするまえに…

2.クラスを2つのグループに分け、一方が地方政府、一方がSMBのメンバーの役割を演じます。
3.両者に対話してもらい、課題の解決を導きだせるか試みます。
4.process the experience 持続可能な開発の概念を重視しながら。
複数の要素が関わる状況において 人々の健康と地球の自己再生能力がより重要です。なぜならこれは長い目で見る必要があるからです。短期的な便益は重要ですが 慎重に検討しなければなりませんし。起こりうる取り返しのつかない損害を考慮して調整すべきです。

・環境保護の活動をしている NGOのリーダーをインタビューします。彼ら独自の主張とプロジェクトを知りましょう。1つのキャンペーンに関わって ボランティアで手伝いましょう。
・環境問題は わたしたちの生き方によって生まれてきました。そして解決のためにはわたしたちが生き方を変えることが必要です。あなたがかかわることができる変化のリストを作成しましょう。
The GAIA Peace Atlasはわたしたちの生産と消費のパターンによる地下資源resource baseの侵食は対立の原因になると書きました。人類は地球の再生能力を上回る 暮らしをしてはいけません。わたしたちはライフスタイルを簡素にし、現在と将来の世代を護るシステムを構築しなければなりません。持続可能な地球との関係づくりは 教育によって始まります。
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# by PE2012 | 2013-05-14 10:43

第8章 戦争システムに挑戦する

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種々の条約、合意、決議と協定が、戦争の影響を緩和するために立案されました。これらのいくつかを以下に示します:
• 国際人道法または武力紛争法は、武力衝突時に一般人を保護して、戦争の方法と手段を制限しようとする規則から成ります。
• 国連安全保障理事会決議1325は、武力衝突のすべての関係者に武力衝突の状況における女性と女の子を保護し、競合解消と和平交渉への女性の参加を増やすための特別な処置をとるように求めます。
• 国連安全保障理事会決議1820は、対立と紛争終結後状況での性暴力に対処します。強姦は戦争の手段になりました、それゆえ、決議は武力衝突の関係者に武力衝突の状況での性暴力を終わらせるための適切な処置をとることを求めます。それは性暴力の加害者を罰することを求めます。

• 小火器に関する国連行動計画(UNPoA)は、供給を規制し、需要を減らし、既存の武器を流通から取り除き、合法的な利用者から不法ユーザーまで武器の転用を止める条約です。
• オタワ条約は、対人地雷の使用、備蓄、製造と移動を禁止します。
• クラスター弾に対する条約は、クラスター爆弾の製造、備蓄、使用と移動を禁止するための条約です。この条約2008年前半に立案され、同年の12月、署名にむけて公開されました。

さまざまなグループによって、多数のイニシアティブが人間の幸福ならびに軍縮と軍備縮小の保護にむけてなされることが、上の説明から得ることができます。軍縮は、既存の軍備に対する厳しい管理の行使ですが、一方、兵器を取り除くことについてのプロセスです。そのゴールは戦争の可能性を縮小、あるいは少なくともその影響を緩和することです。武器の効用は、暴力の割合の高い要因となります。武器を規制することを目標とする協定があります。小火器に関する国連行動計画(UNPoA)、そして上述のオタワ協定は、その例です。生物兵器禁止条約は、署名者が生物兵器、主にウイルスと細菌を開発、生産、備蓄することを防止します。部分的核実験禁止条約(PTBT)は、署名者に、核兵器の大気圏内、大気圏外あるいは、海中での実験をを思いとどまることを同意させました。現在、UNPoAは、人権、非国家主体への武器移転、政府当局による銃の誤用、銃の誤用やけがのジェンダー化された性質のような重要な問題をカバーしていないとして、他の人たちの間で、武器貿易条約を起草するための努力がすすめられています。(IANSA、2007)

平和教育と戦争システム
ユネスコ憲章前文は、「戦争が人の心に始まるならば、平和の擁護は人の心に造られなければならない」と明記します。平和教育は、戦争に挑戦する1本の具体的な小道です。「平和教育は、諸問題についての全体的な見通しと人間は、一つの種であることへの理解を開発することです」(Readon & Cabezudo、2002)。平和教育は、世界が「善人と悪者」に分けられるという、そして、「悪者」への勝利が行く道であるという考えに挑戦することに役立ちます。平和教育は、人類としての同一性の概念を教えようとします。不一致についてのほとんどは、社会的、かつ文化的に創り出されるものです。

相違は、私たちを豊かにするものであり、私たちを分かつものではありません。教育は、偏狭的な人を越えて民族の社会的な検証を大きくすることによって、集団間の対立を小さくすることを助けることができる力です。これは、伝統的な国家概念に対する、より人間的、包括的なものの防衛手段について、学習者の理解と認識を拡大することによってなされるのです。(Carnegie Council, 1997).
教育は、戦争の不可避性という考えを変えることについて支援しなければなりません。人間が戦争をするというのは、運命顕示説ではなく、選択であることを理解しなければなりません。暴力の結果を学び、暴力に変わる選択を考え抜いた人は、宣伝によって簡単に心を動かさないでしょう。

学生に平和的な紛争解決のスキルを教えることは、紛争解決への建設的な取り組みの可能性、そして、侵略についてのより実行可能な代替案があることの理解を勧めることになります。平和教育プログラムは、非暴力の理論と非暴力的行動の実践の教授が含まれます。世界のいろいろな地域における非暴力的な直接行動がどのようにうまく働いたかという事例研究、本当に、暴力に代わるものがあるのを学生に、見させなければなりません。

教育のための学習案
• 戦争とその手段に異議を唱えることを意図する、国の法律、法令と条例を調べます。たとえば、フィリピンは、大統領令(EO 570)により、教師教育において平和教育が制度的に組み込まれています。それには、銃法(Firearms Law)があります。そのような方針の具体化の状態を調べてもらいます。

・武力衝突を防ぐことを支援する組織で働いている人々にインタビューします。彼らに国のため、世界のために、彼らが持っている展望や仕事への挑戦について尋ねてください

・ 学生に国連と国連が世界で平和と安全保障を促進するために何をするかについて本を読んでもらいます。

・セビリャ声明についての調べ学習をしてもらいます。学生に声明に対する賛成/反対のレポートを書いてもらいます。

・ 自国における和平交渉の情況についての調査をするよう学生に頼みます。自国に事例がない場合は、世界のいろいろな地域で、進行中かあるいは完了した和平交渉プロセスを調べることもできます。可能性がある例は、シエラレオネ、北アイルランド、チェチェン、スリランカとカンボジアなどです。

戦争の木を掘り起こし、平和の木を植えること
1. 黒板の左側に、死にかけている木を描きます。その木は「戦争の木」と呼ばれることを学生に伝えます。
2. 学生に黒板の前にでて、なにが戦争の原因であるか、木の根もとに記入してもらいます。
3. それが終わったら、黒板の右側に木を描いて、それを「平和の木」と呼ぶことにします。
4.  もう一度、黒板の前に来てもらい、平和をもたらす要因を考えてもらい木の根の上に記入してもらいます。
5. 「戦争の木」から「平和の木」まで線で結びます。学生に各々の線上に平和の気に到達するための具体的な戦略を書いてもらうようにします。

学生に戦争の野蛮さを示す映画を観てもらいます。強力なイメージとメッセージが込められた映画の例は、「ルワンダ・ホテル」、「ジョワイユ・ノエル」と「シンドラーのリスト」です。学生が観た結果をたどってみます。彼らが有意義であると感じた場面とそれらの理由についてクラスで共有するよう、頼みます。映画は、彼らにどんなメッセージを伝えたかを訊ねてください。
• ポスター展示。学生に戦争に反対する引用ポスターを作るよう頼んでください。教室の周囲にこれらのポスターを掲示して、それぞれを観てもらいます。展示から間何が事を議論してもらいます。

「私は、戦うことがもういやです...!私は、自分の子供を探す時間がほしい、そして何人見つけることができるだろう。多分、私は死者のなかに、子どもたちを発見することになるだろう。私の話を聞いてください、チーフ。私は疲れています。太陽が現在立っているところから、私は永遠にこれ以上戦いません。」
- ネズパース族国(1877)のジョセフ・チーフ

「世界が植民地主義とアパルトヘイトを廃止することができるならば、戦いませんか?核兵器を廃止する時です。戦争を廃止する時です。」- コーラ・ワイス

「現代の戦争の特質である拡大する破壊性と、いわれない人間の苦しみは、戦争廃止の理由が、ユートピア的な考えというよりも、実際的な強制力であることを明らかにしました。」- ベティ・リアドン

「我々は、今日、愛と深い思いやりを世界にもたらさなくてはなりません。そのために我々は、銃と爆弾を必要としません。」
- マザー・テレサ

「戦争は、平和な将来を切り開くための劣った道具を製造します。」
- マーティン・ルーサー・キング, Jr.

• シンボリックな行為として、おもちゃの銃やいろいろな戦争おもちゃを土に埋めるようにします。
•  居住地域の近くにある平和宣言の地を訪ねます。宣言の提案者にインタビューをします。空間または平和宣言地帯の意味するところを探します。もし、平和宣言地域の訪問ができないなら、平和宣言地域と人々が地域で武装暴力行為を減らすために何をしたかについて調査します。
• 手紙を書くこと。軍備に対する予算配分を勉強した後で、学生が問題に対する彼らの懸念を表明するよう、議会または議会に手紙を書くよう勧めます。

戦争は、無数の命をなくしました。よい知らせは、戦争が回避不能でないということです。我々は、我々自身の地球の将来を選ぶことができます。選択は、我々がつくるべきものです。

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# by PE2012 | 2013-04-16 16:47

第8章 戦争システムに挑戦する

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第8章 戦争システムに挑戦する



「戦争」という言葉の語源は、「werra」というフランク語ドイツ語にあり、それは混乱、不一致または争いを意味します。スタンフォード哲学百科事典(2005)は、戦争を政治的共同体による実際の、意図的で広範囲にわたる武力衝突と定義します。政治的共同体とは、国家あるいは、国家をめざす意思のある実体です。戦争が、古典的あるいは国際的であるというのは、それは国家間のこと、あるいは、市民または国内でのこと、一国内での対立集団または地域共同体間でのことかということです。スタンフォード哲学百科事典は、非国家主体が「政治的共同体」とみなされる可能性、即ち、政治的な目的をもつことに注目します。

 侵略と大規模な武力衝突(という言葉)は、「戦争」という言葉と互換的に使われます。侵略は、国連によって、ある国による、別の国に対する、主権、領土保全、政治的独立に対する、あるいはその他に対する武力行使であると、定義されます(www.un-documents.net)。
一方、Project Ploughshares (2006)は、大規模な武力衝突とは、少なくとも1つの国家(または国の全部または一部の支配を目標とする一つ以上の武装党派)の軍隊が関係する、そして、紛争がもとでの過程で1000人の死者を出した政治的な対立として、定義します。

2008年、24カ国で28の武力衝突がありました。その39.3%はアフリカで、もうひとつがアジアでした(プロジェクトPloughshares、2009)。ストックホルム国際平和研究所-ユネスコ(1996)は、古典的な国家間の紛争が徐々に少なくなり、そして、内部的な対立が現在の戦闘場面を支配していると記します。

何が戦争の原因でしょう?戦争の原因を、攻撃性はヒトの生来の本能にあるという主張を真実であるという人としての人間にあると思っている人々がいます。攻撃性は人間性の避けられない特徴である主張は、ジークムント・フロイトとコンラート・Z・ローレンツによって提案されます(Krahe, in Semin and Fiedler, 1996)。

しかし、この主張は、ユネスコに支持される「暴力に関するセビリア声明」によって異論が出されました(www.portal.unesco.org)。この声明は、戦争または他のどんな激しいふるまいも我々の人間性に遺伝的にプログラムされないと説明します。声明はさらに、「暴力は、我々の進化の遺産でも我々の遺伝子のいずれでもない」こと、そして「我々がどのように行動するかは、どのように条件づけられ、社会化されるかによる」ことを提起します。

戦争の原因についての可能性
領土問題が、戦争のより一般的な原因とみなされてきました。フート(1998)は、領土問題を、祖国や国境を明確にしなければならない場所や状態について、集団間での意見の相違であると定義します。領土問題は、一国が、祖国の一部またはすべてに主権を行使する他国へ挑戦することでもあります。

歴史で最も顕著な領土問題は、イスラエルとパレスチナ間にあるものです。領土問題に関する文脈における他の例は、フィリピンのモロイスラム解放戦線、、バスク人分離主義者によるものなどが含まれます。領土問題は、ロシアにおけるチェチェン人による独立または主権の要求としてもしばしば結びつきます。

相違に対する許容範囲の欠如が、表面化した紛争の原因です。相違の可能性は、国籍、部族のつながりにありえることです。しかしながら、しばしば、相違は他の要因(例えば土地を巡る争い、政治的あるいは経済的抑圧)に起因する対立を悪化させます。アフリカのツチとフツの間の緊張は、ある集団が不当な扱いを受けたと感じた植民地主義の歴史に起因します。

イデオロギーあるいは権力闘争は、いろいろな国での戦争の原因となっています。イデオロギーは、力がどのように配分されるべきか、または、社会は、どのように機能しなければならないかなど指針となる一組の信条です。国家の背景をもたない武装グループまたは力の保有者が、それぞれもっている政治的なイデオロギーが、人々のためにより貢献できるとの思いで、多くのグループが現状に疑問を呈しているのを見ることができます。ネパールの毛沢東信奉者、ペルーの‘輝く道(Shining Path)’、フィリピン共産党(CPP)と新人民軍(NPA)によるイデオロギー戦争の例です。

「戦争と平和」ペンギンアトラスは、戦争が今日、最貧国に集中することを示します。国連人間開発報告書において低開発国と分類される国のうち、56%は、1997-2001年に内戦を経験しました。事例報告が示唆することは、戦争は、個人間の不公平によるものではなく、グループ間の不公平にあること、不公平と分類されるものが戦争の原因であるということです。一国内にあるでグループあるいは地域間の不公平は、結果として暴動を生み出し、反乱の機会を増大させます(カトリック正義と平和の協議会、2007)。スーダンでの戦争は、不公平と分類される対立の例です。フィリピンでは、フィリピン人間開発報告書(2005)は、武力衝突の頻度は、所得の貧しさの発生率に直接関連がないと断定します。どちらかといえば、武力衝突の確信にあるのは剥奪と不正です。「電力、教育、安心して飲める水そして道路事情というような基本的サービスの有無は、コミュニティが自分たちが恵まれているか否かを考える際の重要な構成要素です」(28ページ)。

植民地主義と非植民地化のプロセスの歴史は、武力衝突のもう一つの原因です。しばしば、権力の委譲は、支配と権力を争っている国の中で、グループの問題となります。アフリカにおける、広範囲にわたる戦争は、人々が植民地化の経験から完全には立ち直らなかったことを示します。アフリカ大陸の多くの国は、内戦や独立戦争を経験してます。スーダンとコンゴ民主共和国は、長期にわたる戦いを経験しているアフリカの国の例です。

紛争はまた、資源獲得競争、極端な人権侵害、権力に固執する指導者の欲求、、狭隘あるいは極端なナショナリズム、極端な国家主義、そして国境を越えての親族への思いなどが原因となりえます。権力を拡充するための競争、、冷戦時代の政治及び経済的遺産、そして武器入手の容易さが、暴力の高揚をたかめる要素なることが確認されています。(Carnegie Commission on Preventing Deadly Conflict,)

戦争の影響
戦争の最も恐ろしい結果は、死者です。WHO (2002)は、毎日100秒に1人が武装行為の結果で死亡する報告します。「戦争と平和」ペンギンアトラスは、戦争で死ぬ人々のおよそ75%が一般人または非戦闘員であることを示します。別の資料によれば、90%以上が一般人なることを示しています。ユニセフによると、「戦時における一般人の死は、世紀初めの5%から1990年代には90%になった」といいます。
 戦争はまた、戦争中になんでもありと思われることで、何が許容できるかを超えた行為としての残虐行為のコミットメントにつながります。
大虐殺、拷問、失踪、レイプをふくむ性暴力、処刑、暗殺、爆破、焼き殺しそして誘拐、ひどい行為の例です。1994年、ルワンダでは、6週間で800,000人が死にました、そして、大量虐殺で生き残った多くの女性は強姦されました(ペンギン・アトラス、2003)。コンゴ民主共和国では、国際救出委員会は、2003年以来、原因としての性的暴力の事例を40000件登録しました。(International Geneva Centre for the Democratic Control of Armed Forces, 2007)

戦争はまた、人々を自分たちの家から引き離します。20世紀末、戦争及び迫害への恐れから家を離れ、国外あるいは国内難民になった人の数はおよそ4000万人であると見積もらます。(ペンギンアトラス) 国際移住機構(IMO)は次のように報告しています。国連難民高等弁務官は2009年に1520万の難民を、一方、ノルウェーの亡命者評議会は、2009年末段階で、2700万人の難民の数を報告しました。イラクでは、2003年以降、440万人以上のイラク人が自分たちの家を捨てました。;200万人以上は国内に、そして、200万以上が近隣諸国に移動しました。(Christian Peace Witness for Iraq, 2008)

戦争は、武器が増える原因となります。世界中で核兵器として確認される数は、26,000。うち12,000が保有国とし認められる9つの国で、活動状態にあります。(NGO Committee on Disarmament, 2007) 近年、核兵器の使用の脅威は増大してます。もう一つの懸念事項は、地雷の問題です。地雷は、戦争が終わったあとも、長い間、効果を発揮できます。毎月、2000人以上が地雷爆発によって死ぬか、障害をもたらします。そして、死ぬ人々のほとんどは一般人です。(Hague Appeal for Peace, n.d.)

一方、小火器はそれほど高価でなく、かつ有効なため、ほとんどの武力衝突に選ばれる兵器です。今日、世界でおよそ8億7500万丁の銃が流通しています。小火器による死者は、毎年、紛争による死の60-90%を占めます(IANSA国際小型武器行動ネットワーク、2007)。IANSAはまた、毎日、銃による死者は1,000人、およそ250人が戦争または武力衝突によるものといいます。銃の74%は、現在、民間人のもとにあります。そして、およそ800万丁の新しい小銃が、毎年製造されます。ストックホルム国際平和研究所は、この4年間で、通常兵器の量が50%増加したと記します。皮肉にも、5つの安全保障理事会の常任理事国は、世界の通常兵器輸出の76%を占めます。次の表は、Richard Grimmett's CRS Report に示される、2001年から2008年までにおける、最も大きな武器輸出国のリストです
1.アメリカ 41%
2.ロシア 17%
3.フランス 8%
4.英国 7%
5.中国 3%
6.ドイツ 4%
7.イタリア 3%
8.その他のヨーロッパ 11%
9.その他の国々 6%

政府予算の膨大な額が防衛に割り当てられることで、戦争は開発を妨げます。結果的にお金は、戦争あるいはその準備によって吸い上げられ、それによって人口の大きな部分は保健や教育など基本的なサービスを奪われます。

毎年、世界は軍事費としおよそ1兆5000億米ドルを使います。(ストックホルム国際平和研究所、2009)そして、開発援助に1ドル費やされるたびに、軍事費に10ドル使われます。(Control Arms, 2007)
2008年に、アメリカ合衆国は、6070億ドルの支出で、世界の軍事費の41.5%を占めました。それは軍事費が最も高い他の14カ国の合計を上回っています。毎年、平均して220億ドルがアジア、中東、ラテンアメリカとアフリカの国々の武器購入に使われます。この額は、当該諸国におけるすべての子どもを学校に通わせるミレニアム開発目標の達成を可能にしたでしょう。(Control Arms, 2007)10億人以上が貧困ライン以下で生きる世界で、武器支出は、一人当たり217米ドルに達します。それと対照的に、2015年の目標日時まで、ミレニアム開発目標を達成するのに十分な額が1年に1350億米ドルです。、そのことをローマ法王は、「軍備拡大競争は、武器が使われるか否かに関係なく人を殺す」という表現で警告しました。

戦争は、子供たちに戦闘地域を遊び場代わりとして踏み固められます。ペンギンアトラス(2003)は、300,000人以上の子供たち(18才以下と定義される)が世界中で戦っていると報告しました。新兵募集は、しばしば有無を言わせません。子供は、メッセンジャー、戦闘員、そして粛清分隊のメンバーとして雇われます。(PHDR、2005) 彼らは、料理をしたり、掃除をしたり、パトロールのような仕事をします。Ploughsharesは、15才未満の子ども兵士が、ハイチ、コロンビア、イスラエル/パレスチナ、イラク、スーダン、コートジボアール、コンゴ民主共和国、ソマリア、ウガンダ、ブルンジ、ソマリア、アフガニスタン、ネパール、インド、ビルマ、スリランカ、インドネシアとフィリピンの戦場で歩き回っていると報告します。フィリピンでは、the Philippine Coalition to Stop the Use of Child Soldiersは、子供たちの10~30%がフィリピン共産党かモロイスラム解放戦線の影響下にあるコミュニティの兵士として徴兵されると報告します。

戦争は、多くのさまざまな結果をもたらします。人々は、自分たちの生計と食物供給へのアクセスを失います。戦争は、投資の損失を引き起こします。;資産と環境を破壊します。そして、観光事業の機会を破壊します。それにもまして戦争は、子供たちの教育を混乱させ、住民の間で恐怖と精神的外傷を引き起こします。

戦争の影響を軽減すること
 国連のような国際機関の活動は、戦争による諸影響の緩和を支援します。武力紛争の予防、管理、解決のための主導機構として、国連は、平和構築、和平協定および平和維持の両方の業務を行います。平和構築は、紛争への回帰を避けるための政治的解決を強化し、確固とするための行動です。(SIPRI-UNESCO, 1998) 国連はまた、交渉と調停を通して紛争と対立の解決への支援をします。国連は多くの国における平和の仲介を主導し、世界の多くの問題を抱えた窮地における平和協定の調印に成功してます。国連はまた、平和維持活動を支えます。平和維持活動は、紛争の予防、管理、あるいは解決にむけて紛争当事者を支援するための公平な要因の活用です。(ストックホルム国際平和研究所-ユネスコ、1998)
国連平和維持活動ウェブサイトは、2010年7月現在、15の有効な国連平和維持活動があったと報告しました。平和維持軍は、停戦を監視します。平和維持軍は、(対象としての)社会の中で戦闘員の再統合を支援し、選挙のための準備を支援するのも奥の仕事の一つです。国連はまた、侵略の罪を裁く特別な法廷をもっています。これらは、国際司法裁判所、国際刑事裁判所と戦争犯罪裁判所です。

他に、いろいろな国際組織と運動が、激しい紛争を防ぎ、管理し、解決するための仕事をしてます。ハーグ平和アピールは、「戦争の災いから、次世代を救う」ための状況をつくるため、21世紀にはいる前夜、1999年5月に始められた運動です。いくつかの行動計画がハーグの歴史的な会議でうまれ、そのひとつが平和教育のためのグローバルキャンペーン(GCPE)です。平和教育(GCPE)は、平和、暴力のすべての形を拒否し、人間としての尊厳を守る文化、正義と平和的な価値観の文化にむけての思考法、価値観と行動を変えることに責任を担う個人の教育者たちと教育NGOから成ります。赤十字国際委員会(ICRC)は、武力紛争の犠牲者を保護し、支援するために努める80カ国による活動的な人道組織です。国際小型武器行動ネットワーク(IANSA)は、銃による暴力に対する組織的な活動として120カ国において活動している世界的な運動で、小銃や軽武器の拡散と不正使用を止めることに取り組んでいます。地雷禁止国際キャンペーンは、対人地雷を根絶することに取り組んでいる組織の世界的なネットワークです。アムネスティ・インターナショナルは、国際的に認められた人権が尊重され、保護されるよう運動する人々の世界的な運動です。アムネスティは、世界の150カ国以上の国と領土で180万人以上のメンバーを持っています。(GPPAC)は、世界のすべての地域にある組織の世界的なネットワークです。GPPACは人間の安全保障を促進し、紛争の根本的な原因へ取り組み、集団的安全保障の協定を基本的なゴールとしようとします。50カ国以上の国の会員からなるPax Christiインターナショナルのような国際的な宗教系の平和運動があります。それは宗教を平和と正義のための明確な力にしようとし、しばしば、激しい対立を防止し、解決する方向へ、そして、平和の構築にむけて国際的な行動を訴えます。

非政府組織(NGO)も、戦争の影響を緩和することに関わっています。NGOは、組織化、意識の向上、調査と議会工作に関わります。NGOは、広く多様なサービス(例えばリハビリテーションや社会心理的な精神的外傷と治癒)を提供します。フィリピンでは、この仕事は、バライ・リハビリテーションセンター(Balay Rehabilitation Center)のようなグループによってされます。他の団体は交戦中のグループ間の対立や協定を監視します。ミンダナオの’バンタイ・シーズファイア‘(Bantay Ceasefire)は、政府とMILF(モロイスラム解放戦線)の間の停戦合意が守られていることを監視します。スローン・CARHRIHL(Sulong CARHRIHL)は、フィリピン政府と民族民主戦線(National Democratic Front)との間の人権と国際人道法を守るという合意を、モニターする第三者ネットワークです。NGOはまた、人々の対立に平和的に取り組むための人々の能力構築を助けるために、教育とトレーニングを行います。ミリアム・カレッジに拠点を置く平和教育センターは、その活動をしています。キリスト教司教とイスラム宗教指導者で構成されるフィリピンのBishops-Ulama会議のような宗教団体は、共通の基盤を探求するための定期的な対話を続けています。フィリピンにおける多くのグループは、武器やその他の兵器の規制の仕事をしています。例えばコントロール・アームズ・フィリピン(the Philippine Action Network to Control Arms), 地雷廃絶フィリピン・キャンペーン(Philippine Campaign to Ban Landmines), フィリピン・クラスター爆弾廃絶キャンペーン(Philippine Campaign against Cluster Munitions), フィリピン核廃絶廃止運動 (Nuclear-Free Philippines Coalition)です。世界には、武力衝突を防止、減少、そして解決あるいは影響を和らげることに取り組むNGOの長いリストがあります。彼らは、世界中で命を救うことへの広範囲な仕事をしています。
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# by PE2012 | 2013-04-16 16:46


平和教育推進キャンペーンの一環で作成されたテキストを翻訳し、広げるプロジェクト。みんなの力で平和への道を拓きましょう。


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