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第7章 非暴力をすすめる

第7章 非暴力をすすめる
Chapter 7
Promoting Nonviolence

 2005年に、32の軍事対立が世界27の諸国で勃発し、軍事支出は1.2兆ドルにも上りました。これらの軍事衝突の41%はアフリカで起こり、41%はアジアで起こりました。(Project Ploughshares,2006) 毎日1000人もの人々が軍事的暴力のせいで死んでいます。(Control Arms,2006).
 毎日、世界では8億人もの人が飢え、2万8千人もの子どもが貧困のせいで死んでいます。

暴力に直面しつつも選択肢を探るOptions in the Face of Violence

 直接的あるいは構造的な暴力に直面した時、人間には三つの選択肢があります。何もしない、暴力に対して暴力で対抗する。非暴力で対応する。の三つです。
 抑圧、圧迫に対して何もしないことは、抑圧的圧迫的システムが拡大することを奨励するでしょう。行動することができない理由には、恐怖、無力感、無関心などがあるでしょう。対抗的暴力に訴える人々は、正義感に駆られて、あるいは自分自身の尊厳を守るためだと言います。しかし、暴力は犠牲者に怒りと苦しみを生み出し、危険な悪循環を始めてしまいます。一方で、非暴力は、「犠牲者を沈黙と無力感から解き放ち、理解と連帯へと向かう状況をつくり出します。非暴力は、悪循環を断ち、交渉へと扉を開く危機的状況を生み出すのです。(ML. King, Jr., 1963, cited in Holmes &Gan, 2005).

非暴力とは何か? What is Nonviolence?

 非暴力、あるいはアヒンサーは、他の人間を害することを拒否することです。なぜならば、いのちは聖なるものであり、絶対的な価値であるからです。それは人間は、変わることができるという信念から来ています。
 AKKAPKA(Aksyon para sa Kapayapaan at Katarungan / Action for Peaceand Justice (1987)は、非暴力を「原則」であると定義します。それは「人間一人ひとりに崇高な価値を見いだし、破壊してはならないものだと考える生き方であり、そのような方向へと変化するためのツールなのです。非暴力は、真実を追求し、正義と連帯の可能性、和解をつくり出そうとします。抑圧された人と抑圧者を、倫理的説得と、非暴力直接行動の実践と圧力によって解放しようとするものです。」

非暴力の原則のいくつかWhat are Some Principles of Nonviolence?

 マハトマ・ガンジーは、インドの人々を英国の属国から連れ出した人ですが、次のような信念を非暴力について持っていました。
・ 人々が収奪を受け入れる限り、収奪する者、されるものは不正義に絡めとられるのだが、一度収奪されるものがこの関係を拒絶したら、協力することを拒否したら、彼らはそれだけで自由である。
・ 非暴力と臆病は並び立たない。武器の所有は、臆病ではないとしても、どこかに恐怖の要素を含んでいる。
・ 一人の人間とその人の行動は、二つの異なるものである。罪を憎んで罪人を憎まず。
・ わたしたちが戦い返せば、わたしたちが破壊者とされ、彼らは遵法者となるだろう。
・ 目には目をは世界全部を盲目にする。
・ 非暴力は対立者たちを転向させ、理性の声に耳を傾けさせる力がある。
・ 非暴力は活用されている手段が、目指されているものと同じほどに純粋であることを求める。悪かける悪は善にはならない。

マーティン・ルーサー・キングJrはガンジーの原則に賛同し。さらに次のことを付け加えています。
・ 非暴力は対立するものを打ち破ったり、名誉毀損したりはしない。求めるのは友情と理解である。
・ 非暴力は不正義を打ち破ろうとしているのであり、人ではない。
・ 非暴力は憎しみではなく愛によって栄える。
・ 非暴力は苦しみを進んで受け入れ、迫害のなかでも規律を保てる力を要求する。
・ 非暴力は、苦しみは人を育て、超形成すると信じる。

過激な抑圧状況、極端な貧困や経済的不公平、人権侵害や抑圧にあっては、非暴力を信じることを人々に説得するのは難しいことです。そのような状況では憎しみと怒りが被害者、およびそのシンパを支配し、権力にある人々に対抗する武力闘争へと駆り立てます。ネルソン・マンデラも、彼のフラストレーションがもっとも高かった時期、南アのアパルトヘイトに対して「帝国主義者たちに聞かせるただ一つの言語は力である」と思っていたのです。

なぜ非暴力なのか Why Nonviolence?

 それは倫理的道徳的選択です。主要な宗教と哲学的伝統は、いのちの尊重について教えます。ジャイナ教では、賢人は「殺さず、殺させず、殺すことに同意しない」と教えられます。老子は、道教の始祖ですが、「武器は悪の道具であり、善き統治者のものではない」と教えました。仏教では、「不殺生」というのは、すべての仏教徒の行動の基盤にあるとします。すべての人は、仏陀の本質から生まれ、「他の命を奪う権利は誰にもない」と信じられています。
 ヒンズー教では、アヒンサーというのが最善の賜物であり、最高の教えだと考えられています。イスラム教では、「生徒也佑なく人のいのちを奪うものは、すべての人間のいのちを奪うに等しい」と考えられています。ユダヤ教では、信者たちは、「暴力の人を羨まず、彼の道を選ばないこと」を奨励されます。キリスト教では、刀を使うものは、遅かれ早かれ、それによって破壊されると教えています。
 破壊は、人間の法ではありません。(Gandhi, 1931). ジグムント・フロイトは1920年に、攻撃は、潜在的心理の安定さを守るために、他のものにとって変えるべき本能であると書いています。同様に、コンラッド・ローレンツは、1966年に、攻撃性は適者生存の進化のなかで、適応する機能を果たしていると示唆しています。しかし、1986年、スペインのセビリアでの会合に集まった世界の科学者たちは、攻撃性は、人間性に根ざすものだという前提に反対する声明を出しています。
 以下は、セビリア声明の要点です。

・ 戦争は避けられないものではない。何世紀もの間、戦争をしなかった文化がある。
・ 暴力的な姿勢は、人間に遺伝的に組み込まれているわけではない。遺伝子は、発達のための可能性を提供するが、その発現は生態系的社会的環境によって実体化するのである。
・ 人間は暴力的な脳を持っていない。わたしたちの脳神経的構成に、暴力的な反応することを強いるものは何もない。わたしたちがどう行動するかは、わたしたちがどのように条件づけられ、社会化されているかによって形成させている。
・ 生物学は、人間を戦争へと追い込むものではない。「戦争は人の心に始まる」のと同じく、平和も、そこから始まる。戦争を発明した同じ種が平和を創造することができる。その責任は一人ひとりのわたしたちにある。
セビリア声明は1963年にBandura, Ross & Rossが出した理論を支持しています。攻撃性は遺伝ではないが、社会化のプロセスの中で学ばれたものであり、学ばれる可能性がある。殺すことは人間の本質にはありません。人間は、通常の条件では、攻撃性よりも協力を好むものなのです。(SIPRI-UNESCO, 1997).

 非暴力は実際的な選択肢です。暴力のツールと結果は高くつくのです。 Stockholm International Peace Research Institute (2005)は、成果の軍事プログラムへの支出は一兆ドル以上に上ると報告しています。その41%が米国によって支出されています。武器に対する支出だけでも、アジア、中等、ラテンアメリカ、アフリカの諸国は、平均で年に220億ドルを支出しており、それだけで、すべての子どもたちを就学させることができる金額です。(Control Arms, 2006)

 非暴力は効果があります。非暴力直接行動のサクセス・ストーリーの古典的な事例は、マハトマ・ガンジーによって主導されたインドの英国からの独立、マーチン・ルーサー・キングJr.によって主導された1964年の市民権法と1965年の投票権法につながった運動でしょう。この法律によって、全米のどこでも、公衆の差別が撤廃され、黒人の参政権が認められるようになりました。

 以下は、非暴力のその他のサクセス・ストーリーです。
・ 1986年に、フィリピンは、世界を非暴力行動で驚かせました。人々は、フェルディナンド・マルコスの独裁政権を非暴力的な「民衆パワー」と呼ばれる行動で転覆させました。非暴力直接行動は、2001年に、不道徳で堕落した大統領だと思われていたジョセフ・エヒルキト・エストラーダを転覆させるためにも使われました。
・ 1988年に、チリの人々は、ピノチェト支持の「Yes」投票を打ち破ることに成功しました。ピノチェトは、15年間にわたる独裁政権をしき、何千人もの人々が拷問され、死刑にされ、追放されました。無残な襲撃が繰り返され、市民権は制限されました。出版社は閉鎖され、学校は査察されました。教会は、ピノチェトの犯罪を広く知らせる試みによって、チリの人々の惨状に対して国際的な注目を集めることに貢献しました。
・ 南アフリカの人々は、ネルソン・マンデラとデズモンド・ツツ司教のリーダーシップによって、1948年に「白人の優越性を維持」するために導入された人種隔離政策・アパルトヘイトを終わらせることに成功しました。1989年に当時のウィルヘルム・デ・クラーク大統領が対立グループに対する活動禁止令を解除し、政治犯を釈放し、メディアに対する緊急事態制限状態を終結させました。1994年にネルソン・マンデラが、南アの始めての黒人大統領になりました。
・ 中米で、オスカー・アリアスは、対話と非暴力的説得によって、ホンジュラス、グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグアの大統領を説得し、米国とソ連からの軍事援助の受け入れを止めることに成功しました。その他の項目も含めた平和協定が締結されたのは1987年のことです。中米は、二大勢力の冷戦の場であったのです。アリアスの非暴力方術は、それまでに、対立の紛争の最高潮にあっては20万人もの市民が死傷した中米に平和をもたらしたのです。(Arias, 2005).

非暴力直接行動とは何か What is Nonviolent Direct Action?

 ジーン・シャープは、2005年に198の非暴力行動のリストを出しました。非暴力行動は、抵抗、非協力、介入などを、直接的物理的暴力を使うことなく実践することで説得する方法です。
 以下に、シャープがあげている方法のいくつかを紹介しますが、多くは、世界のあちこちで、非暴力闘争の中で使われてきたものです。

図8 非暴力直接行動の例
非暴力抵抗と説得
-異議をとなえる人々に気づきをもたらすために

・ 請願
・ 横断幕、ポスター
・ ロビイング
・ 公務員につきまとう
・ 歌う
・ マーチする
・ 祈りのラリー
・ 擬似葬式
・ 反乱

非暴力非協力
-対立する勢力に対して、システムの通常のオペレーションを難しくする
・消費者によるボイコット
・ ゼネスト
・ 市民的不服従

非暴力介入
-対抗勢力に対し、直接的に対峙する
・シットイン
・ ハンガーストライキ

非暴力行動の目的地はどこか What are the Goals of Nonviolent Action?

 マーチン・ルーサー・キングJrは、8人の同僚の牧師たちにあてた「バーミンガム牢獄からの手紙」で1963年にこう書いています。非暴力行動は、不正義の状況をドラマ仕立てにし、問題に向きあわないことの不利益について圧力を高めるためであると。彼は、非暴力直接行動は対立勢力に交渉への扉を開けざるを得なくなるような、緊張と危機的状況をつくり出すのだとも言っています。
 加えて、非暴力直接行動は、被害者を沈黙と無力感から解放します。これは、立ち江波、チリの場合、顕著でした。彼らは何年もの間、沈黙のまま、苦しんでいたのです。非暴力直接行動は、すべての男性、女性、子どもが独裁政権を転覆させるために尽くすことを可能にしたのです。
 非暴力直接行動は、注目を集め、その結果、より広い幅の人々から支持を得るようにするものです。世界中から人々が、ヒンズー教徒が、英国政府に協力している軍隊からむち打たれ、抵抗もしないで地に倒れこむのを、観ているのです。世界の人々からの抵抗が、インドの英国からの独立を認めることを促進したのです。

非暴力直接行動のステップ What are the Steps in Doing Nonviolent Direct Action?

異なるグループには、異なる非暴力直接行動りステップがあります。非暴力社会変革のためのマーチン・ルーサー・キングJr.センターが「バーミンガムの牢獄からの手紙」から取り出したステップは以下のようなものです。第一段階は、不正義が存在することを確認するデータ集めです。情報を調査、収拾することは、どのような非暴力闘争でも大切な第一段階です。フィリピンで、エストラーダ前大統領を覆すためには、彼のマンション、妾、蓄積された富みについてのレポートや写真が助けになりました。それらは、フィリピン調査ジャーナリズムセンターによって集められたものです。
 次のステップは、問題についての人々の意識化です。公式的非公式的な教育が、被害者たちに、彼らの惨状を理解し、彼らがその状況から抜け出すことが可能であることを理解させます。現存する不正義について「対立勢力」の意識変革を行なうことは、彼らレベルからの共感を得るのに役立ちます。また、彼ら自身の変容のプロセスも助けます。
 第三段階は、母集団の組織化と連帯の形成です。不正義について知ることは、グループが形成され、非暴力闘争が始まれば、変化へとつながるのです。組織化は、不正義の状況分析、立場の明確化、反応の予測などを含みます。フィリピンの非暴力闘争には、さまざまな、まじめなものから笑いを誘うようなものまで、多様な組織が作られました。例えば、エストラーダを失脚させるために作られた組織の中には、TSE (Tsugiinsi Erap), PARE (Peoples’ Action to Remove Erap) and CODE RED (Resign ErapDali).などがありました。全体としてのリーチを広げ、影響力を高めるために、連合が作られました。(Dionisio, 2005).南アフリカでは、アパルトヘイト反対の闘争は、1983年の統合民主フロントUDFの結成につながりました。
 通常、非暴力闘争の最終段階は、さまざまな非暴力行動の実践です。この段階では、組織する側の創造力が、発揮されます。ガンジーが活用した有名な方法は、シンボルを焼くこと、ボイコット、マーチ、集会です。当時、人種差別されていたアメリカにおける市民権運動は、ランチカウンターでのシットインで有名になりました。マーチン・ルーサー・キングJrに率いられて、有名な「わたしには夢がある」というようなスピーチを広げる集会が行なわれました。チリの市民社会組織は、テレビの力を使って、ピノチェトが準備したplebisciteをサボタージュしました。フィリピンの人々は、マルコスと愚妻政権への抵抗を示すために祈りを使いました。
非暴力闘争の目的は、変革です。ジーン・シャープ(2005)は、4つの変革のメカニズムを上げています。

教え-学びあうのためのアイデア

・ 転向 対立者は非暴力行動の終結を見通すところまで来る
・ 受容 対立者は、転向はしないが、いくつかのあるいはすべての要求を受け入れた方がよいと結論を出した。
・ 非暴力的弾圧 対立者は闘争を続けることを厭わない。が、力が削がれたためにそうできない。
・ 非統合 対立者の力が単純に解消された

 毎日、暴力の状況はネガティブな影響を個人に対して及ぼしています。攻撃的な行為が増加し、戦争に対する無感覚が広がり、戦争が避けがたいと条件づけが行なわれるなどが、人々の暴力的な状況に曝され続けることの結果です。暴力を直接体験する人は、被害者を肉体的、感情的、心理的トラウマ状態に放置し、結果怒り、恐怖、不安が生まれます。
 教員たちは、学習者が非暴力の意義を認め、暴力に対する代替案として推奨することを学ぶようにできるでしょう。非暴力的な人間を育てるためのいくつかの提案があります。

◯ よき役割モデルを示す。いらいらする状況でのわたしたちの言語、表現、行動を精査する。わたしたちのリクリエーションやエンターテイメントをふりかえる。わたしたち自身の戦争に対する態度を点検する。学習者はスポンジのようなものである。彼らは、彼らの聞いたこと、見たことを吸収する。
◯ 生徒と平和的な学級のルールは何かを決める。ルールを決めるのに関わることで、生徒はそれに従おうという気持ちになる。リストを人が見やすい場所に掲示する。ルールが破られた時には参照する。
◯厳罰的な行動よりも平和的対立解決の技術を考えてみる。
◯よい行動を推奨し、報償し、認める。
◯怒りのコントロールの技術を教える。(深く呼吸する、10数える、動転した時は、祈りの言葉をつぶやく、など)
◯協力についての物語を話す。
◯生徒に愛国心と人類全体に対する心配りの両方を教える。狭く極端なナショナリズムは敵愾心を育ててしまう。わたしたちが一つの種に所属していることを強調することは、学習者が「いい奴」と「悪い奴」を単純に分けて考えることを止めさせることにつながります。
◯平和のヒーローについて話す。戦争のヒーローは、社会科のカリキュラムでは神格化されている。オスカー・アリアスOscar Arias, ローザ・パークスRosa Parks,アウン・サン・スー・チーAung Sang Suu Kyi,ニノ・アキノ Ninoy Aquino, デズモンド・ツツ司教Archbishop Desmond Tutu, ワンガリ・マータイWangari Maathai,アブドル・ガーファー・カーンAbdul Ghaffar Khan, フランツ・ジャガスタッターFranz Jagerstatter, などについて語ることで、バランスを取る。
◯学級やキャンパスにおけるいじめやその他の暴力について語り、行動をとる。
◯非暴力的とうそうについての映画やドキュメンタリーを見る。例えばガンジーなど。そして、生徒が非暴力のリーダーの信念、教え、原則についてふりかえりを行なえるようにする。
◯生徒に、非暴力について、そしていのちの尊重について、主要な宗教がどう教えているか、調べるよう伝える。いちばん好きな教えをポスターにするように伝える。

質問例
1.非暴力のリーダーたちのどの原則に一番魅かれますか。それはなぜですか。
2.これらの原則や教えは、今日の世界にも応用可能でしょうか。それはなぜですか。

◯生徒が彼ら自身の戦争反対の非暴力キャンペーン推進道具を作ることを許す。(ポスター、チラシ、スローガン、戯画、詩、歌、署名、手紙、その他)
◯関連する政治問題について「編集者への手紙」を学級で書く。よくできたものを主要日刊紙に送る。
◯生徒を国会に連れて行き、武器コントロールや地雷禁止などについてロビイする。
◯ケース分析を行い、ロールプレイする。暴力の状況を提示し、生徒に分析させ、それを非暴力的な方法でどのように解決していくかのロードマップを作成させる。状況に効果的に対応することができる方法を、一つ、演じさせる。
◯生徒に非暴力行動を推進する人をインタビューさせ、彼らの原則や提案しているテーマは何か、質問させる。
◯宗教的聖的指導者、非暴力実践者の思想について生徒とともに学んだ後、これらの人々からの引用リストを作成する。他の生徒に、誰がどれを言ったか、当てさせる。以下はサンプル。

誰が何を言ったかな?
すすめ方: 学級で、次の引用されている言葉を誰が言ったか知っている人を探す。このクラスメートに、あなたのリストの該当する部分に署名してもらう。あなたはあなたのリストに署名できません。一人の人は、あなたのリストには一度しか署名できません。

1.毒草を植えて、バラを咲かせることはできない。答え        署名      
2.武器は悪魔の道具、善き統治者のものではない。答え        署名      
3.怒りは怒りを生む。人を殺すことを知るものは、殺される。答え        署名      
4.平和はナショナリスト気取りと軍拡では達成できない。平和は基本的な人間のニーズに応えることによってのみ達成できる。答え        署名          
5.抑圧者も、被抑圧者同様解放されるべきである。なぜならば、いずれも人間性を剥奪されているのだから。答え        署名          
6.遠くで起こる暴力への無関心は、非暴力ではない。答え        署名          
7.人間の物理的構成は、平和的なものへの傾向を持ち、憎しみあるいは暴力に向いているのではない。答え        署名          
8.正義を成すための暴力は、非現実的であるだけでなく、不道徳である。非現実的であるというのは、すべてのものの破壊へと堕ちて行くからであり、不道徳であるというのは、転向するよりも、全滅させるものだからである。暴力は愛ではなく憎しみによって栄える。暴力はコミュニティを崩壊させ、兄弟愛を不可能にする。暴力は、それ自身を破壊して終わる。生き残ったものには苦しみを、破壊者には残忍さを造り出す。答え        署名          
9.悪かける悪は善ではない。わたしたちはわたしたちの蒔いた種から生まれたものを刈り取るだけだ。答え        署名          
10.あなたを害する人に報復してはならない。答え        署名          

(Answer Key: 1. Gandhi, 2. Lao Tzu, 3. !e Buddha, 4. Arias, 5. Mandela, 6. Dalai Lama, 7. Dalai Lama, 8. MLK, Jr., 9. Gandhi, 10. Jesus)

アクティビティの後、次の質問について話し合う。

・ これらの引用された言葉は、何をわたしたちに伝えているだろうか。
・ これらの教えは、今日的な状況にも当てはまるだろうか。

非暴力は現実的でお勧めの代替案です。なぜならば、それは力の根源そのものに挑むからです。シャープが言うように、人々が大きな数となつて政府への支持や協力を止めれば、権力は非統合、分裂します。さらには、現在進行中の技術革新は、世界の市民が、世界で起こっている残忍さを簡単に知ることができるようにしていくでしょう。そのために、国際的なメディアや国際的な非暴力非政府組織がすばやく反応し、人々を不正義に対して立ち上がるようにさせることが難しくなくなっています。政府は、残忍な政権に対しては、経済的特権を保留し、制裁を加えることをためらわなくなりました。これら、そして、その他の要因によつて、抑圧された人々は不正義に対して非暴力的に対抗する上で、より自由度を増していると、Ackerman and DuVall (2000)は指摘しています。
by PE2012 | 2013-06-21 10:42


平和教育推進キャンペーンの一環で作成されたテキストを翻訳し、広げるプロジェクト。みんなの力で平和への道を拓きましょう。


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